記事一覧

書籍出版について

ファイル 64-1.jpg

この度株式会社医学書院より、「大腸肛門病ハンドブック」を出版いたしました(7月1日(金)発行)。
我孫子(東葛辻仲病院)で20年間培った、辻仲病院の診断・治療の経験の集大成とすべく、当院の医師や各領域の著名な先生方にもご協力いただき編纂して参りました。
この書籍が大腸肛門病学を専門とする先生方の指針として役に立つことを願っております。

直腸脱

直腸脱とは、直腸が肛門から完全に脱出する状態で、小さなものは3~4cmから、著しいものでは、30~40cmも脱出します。
原因としては、大きく2つの説があり、骨盤底の下垂により、会陰下垂も著しくなり、肛門括約筋機能低下が加わって生じるタイプと、比較的肛門機能は、保たれているものの直腸重積が著しく、アコーディオンのようにずるずると重なって脱出するタイプがあります。
若年者は、後者に多く、多くは腹腔鏡下直腸固定術で完治します。前者は、高齢になると従って増加し、特に、女性において顕著であります。直腸粘膜を抜去して節層を強化縫合するデロルメ法や、脱出する直腸脱を切除して腸管と肛門を吻合するアルトマイヤー法を行います。
しかし、高齢者直腸脱は、長く生きればまた再発することが多く、上記手術を受けた後でもさらに再発した例では、ティールシュ法という肛門を狭くする方法とALTAという硬化療法の組み合わせを行うことになることもあります。この方法は、超高齢者でも安全に施行できる利点があるので、再発例や超高齢、身体可動域の小さい高齢者に適した方法です。

骨盤臓器脱とは

骨盤臓器脱とは、子宮脱、膀胱脱、直腸脱、直腸瘤、膣脱など会陰や骨盤底を支持する組組が緩んで生じる病態です。
それぞれ良性のものですが、ひどくなると生活に支障を来たします、従って、これらの骨盤臓器脱には、以前より種々な治療法が施行されてきました。当院では、ダイナミックシネデフェコグラフィー(排便造影の一種)やMRIによる病態の正確な診断も行って最新治療(GYNEMESHなどによる固定術やTVT手術)を取り入れて、できるだけ低侵襲な手術を施行して行きます。

総合骨盤外科診療センター

女性特有の疾患にお悩みの方へ

泌尿器科疾患である膀胱脱や尿漏れなど、患者様は子宮脱や子宮下垂も合併していることが多いものです。
従来は、婦人科と泌尿器科は、まったく別々で、協力して1人1人の患者様の診断治療をして来ませんでした。
女性におけるこのような病態に対応するために、辻仲病院柏の葉では、ウロギネセンター(総合骨盤診療)として泌尿器科医、婦人科医、肛門科医がチームワークで診断治療にあたります。

ウロギネとは

ウロギネとは正式にはウロギネコロジーといいます。
ウロギネコロジーは英語スペルで「urogynecology」となり、urology (泌尿器科学)とgynecology(婦人科学)を合成した言葉であり、女性の尿失禁や性器脱などを総合的に診る診療分野を意味する言葉になります。日本語の表現になると「泌尿婦人科学」あるいは「婦人泌尿器科学」と言葉に相当します。
まだ、聞きなれていない分野での診療診断に先進的に取り組みます。

東洋医学とのコラボレーション

辻仲病院柏の葉では、千葉大学東洋医学教室と共同して東洋医学の良いところを生かして、まずは、週に2回ほどの東洋医学診察日を設けます。
ともすれば、西洋医学だけが科学だと思われがちですが、千葉大学と共同して東洋医学においてもEBM(エビデンス・ベースド・メディスン)に基いた治療をして、まだ未解決の治療や西洋医学では為し得ない医療を展開して行きたいと思っています。
東洋医学は、漢方薬の本格的な生薬が必要です。
当院では、その生薬を自前で煎じて作ることかできるようにしてあります。
数千年の歴史の東洋医学が西洋の先端的専門的診察治療と、みごとに融合させたいものです。

大腸直腸肛門の病気

ファイル 11-1.jpgファイル 11-2.jpg

3.その他の大腸直腸肛門の病気(Coloproctology)

直腸疾患

良性悪性の腫瘍が種々な形と進行度で発見されます。多くは。血便、下血あるいは便通異常で来院されます。
当院が大腸肛門の専門病院であることを聞いて「ぜひ行け」と進められた方も多く、また、ホームページやホームページ上のメール相談の結果、来院される患者様も大変多くいらっしゃいます。

いずれにせよ、全体に診断ミスをしないことが大切です。例えば、痔核が飛び出した嵌頓脱肛があり、その奥にある直腸癌を見逃すこともあります。
また、肛門の単なる潰瘍で治り難いなと思ったら、肛門梅毒やAIDSであったりすることもあるのです。肛門から慎重に視診触診し、肛門鏡(Anoscopy)の他に、血がでることが主訴なら簡単な浣腸、洗腸でSigmoidscopy(S状結腸)まですぐに観察することが大切です。

患者様は、出血が心配なのですから早く病気が何かを知りたいのです。
もちろん、多量の下血があった場合は、即日にゴライテリー(ニフレック)などをのんで、腸の内容を流し出してから、即座に大腸内視鏡検査を行うべきです。

潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸憩室症、虚血性大腸炎や薬剤性の大腸炎もあります。
当然、大腸、直腸の悪性腫瘍や大腸の大きなポリープから出血していることもあり、大腸内視鏡は、今やどんな年代の方でも定期的に検査を受けて、早期発見に努める時代になりました。

辻仲病院柏の葉・内視鏡センターは、相当数検査をこなしてきた熟練した消化器内視鏡指導医・専門医がほとんどであり、東葛辻仲病院・辻仲柏クリニック・アルト新橋クリニックと連携して、ご希望の日時に検査を行えるよう、予約の一元管理して、患者様の期待に応えて行きます。

ESD

ファイル 10-1.jpgファイル 10-2.jpgファイル 10-3.jpgファイル 10-4.jpgファイル 10-5.jpg

内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic bmucosalDeissection;ESD)について

手技を画像にて、貼り付けました。

日本では早期消化管がんに対して内視鏡による切除は根治治療として早くから普及してきています。内視鏡による局所切除は、外科的切除に比べて低浸襲性(患者様の身体への負担、入院期間が短い、お腹にきずが残らないことなど)、機能温存(胃や腸などを大きく切らずに)、術後のQOLの観点(早く動けることや食事が出来ること)から優れた治療法です。

この治療法が確立する以前は、早期がんであっても外科による開腹手術が行われていました。しかし、リンパ節転移がない早期がんは内視鏡切除による局所の切除で根治できるので、技術的に完全に局所を内視鏡で切除可能であれば、外科切除は必要ありません。しかしながら、リンパ節転移がない早期がんであるかどうかを内視鏡切除前に完全に診断することは現時点では残念ながら不可能です。よって、臨床的には切除後の組織検査によって根治度を判断しています。

ページ移動

  • 前のページ
  • 次のページ